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先週行われたG1秋華賞におきまして
デアリングタクトが牝馬史上初の「無敗の三冠」達成!
競馬ファンを長くやっておりますが、
このような歴史的瞬間を目の当たりに出来るのは誠にもって有難き幸せ。
また、今週は菊花賞に父ディープインパクトの成し遂げた
「無敗三冠」を目指し無敗の二冠馬「コントレイル」が出走登録。
秋の深まりとともに気温は下がって参りましたが、
競馬はどんどん熱くなって参りますな。
それでは先週の重賞回顧と次走以降の注目馬。
そしてコントレイルの三冠達成の可能性を軽く探っておきまする。
秋華賞結果とレース回顧
秋華賞結果 着順
2着・3着には秋華賞の常連血統
「ディープインパクト×母父欧州血統」
この配合馬でございました。
そして2頭とも祖母の父にノーザンダンサー系を持っております。
「秋華賞レポート穴馬編」で、血統から是非買っておきたい。
としていたマジックキャッスルでございますが・・・
関東馬に関東騎手という点を嫌い馬券の中心には出来ませんでした(*_ _)
ソフトフルートの方は、これまでの「重い馬場」への実績に不満があり
中心に据えるに至りませんでした(*_ _)
上位3頭はいずれも2コーナーまでは2桁順位のポジションで、
デアリングタクトのみ早目に動いて4角5番手のまくる競馬。
並の馬なら直線で止まっていましょうが、
たぐい稀な心肺機能を持っておると見えますなぁ。
もともとが差し・追込み馬に有利になりやすい秋華賞で、
今年の馬場は「外・差し」有利な馬場状態でございました。
前に行った馬が全滅しており、2着・3着の2頭は
馬場傾向に恵まれた部分も無視できぬところでございましょう。
次走以降の注目馬
このレースで勝ち馬の次に強いレースをしていたのは
16番パラスアテナでございましょうか。
その理由は・・・
↓↓↓まずはこちらをご覧下され(*_ _)
着目頂きたいのは「PCI」という欄の数値でございます。
これが意味するのは、その馬の「バテ度合い」でございますな。
数値の基準値は「50」で、数値が小さくなるほど
最後はバテていた事になり、逆に数値が大きくなると
最後までバテずに加速していた事を意味しております。
無論、前に行った馬はバテ度が高くなり、
後ろから差してきた馬はバテ度が小さくなる訳でございますが・・・
重要なのは「位置取り」と「バテ度(PCI)」でございまする。
パラスアテナの位置取りは3コーナーまでは後方にいましたが
4角ではデアリングタクトの居る5番手の列に加わっておりました。
つまり直線に向くまでに使うエネルギー量はデアリングタクトとほぼ同じ。
しかし、PCIの数値はデアリングタクトよりも
「0.4point」大きい数値になっております。
デアリングタクトよりも外を回した分、
パラスアテナが走った距離は長かったわけで、
負けるのは必然でございますが、
勝ち馬よりも内に進路をとった2着のマジックキャッスル
よりも内容としては強いレースをしていたと考えられますな。
9着に惨敗したウインマイティーもデアリングタクト・パラスアテナと
同じような位置取りで進んでおりましたが、ウインマイティーの
PCIは「48」。つまりはバテバテでございました。
パラスアテナはルーラーシップ産駒で、
母父がスペシャルウイークという配合馬。
血統からは距離が延びるのは問題なさそうで、
今後どこに出て来ても楽しみな存在でございますな。
余談ですが・・・
デアリングタクトは単勝1.4倍でございました。
これは秋華賞の単勝オッズとしては歴代4位。
ちなみに・・・
1位は2002年のファインモーションで「単勝1.1倍」
2位タイが
2012年ジェンティルドンナと
2018年アーモンドアイの「単勝1.3倍」
この2頭は三冠牝馬でございますな。
デアリングタクトの優勝により、秋華賞での
「単勝1倍台前半の勝率100%」を維持しました。
菊花賞 コントレイル
菊花賞においても単勝1倍台前半は過去に3頭。
全て優勝しておりますな。
コントレイルの父ディープインパクトは歴代1位の
「単勝1.0倍」元返しでございました。
netkeiba.comさんの特別登録馬予想人気では
コントレイルは「単勝1.1倍」
U指数でおなじみの競馬サイト「ウマニティ(サンスポ系)」さんの
U指数はもちろんダントツの1位で、2位のヴェルトライゼンテに
3point以上の差をつけておりますな。
ウマニティさんの解説では、U指数1ポイント差=1馬身差
だそうでございますので、3馬身以上の着差で圧勝する。
と言うのが指数的な側面という事でございましょうか。
コントレイルの血統
コントレイルの菊花賞適性を血統から考えて参りましょう。
母父が米国型ミスプロ系アンブライドルズソング。
これはファピアノ系に属す血脈で、母系に入って
直線スピードを強化する血統でございますな。
また仕上がりの早い血筋でもあり、
米国の2歳G1馬を出している家系でもあります。
祖母の父ティズナウは、インリアリティ系種牡馬。
この系統は「究極のスピード血統」で、
新潟千直のコースレコードホルダーである
カルストンライトオがインリアリティ系種牡馬
ウォーニングの産駒でございます。
曾祖母は米国型ノーザンダンサー系の
ストームキャットの直仔でございますな。
つまり母系は、直線スピードの超強化と
早熟化に特化した配合と申せましょう。
菊花賞の好走血統も、
「馬場の重さ」によって変化致しまする。
速い時計の出る軽い馬場では
母父にサクラバクシンオー(スプリンター血統)を持つ
キタサンブラックが優勝致しました。
つまり高速馬場の菊花賞では、
「直線スピードが重要になる」という
最も分かりやすい例でございますな。
反面、馬場が重くなると、
欧州系のスタミナ血統が重要になりまする。
昨年の菊花賞は、良馬場ながらも少し重目の馬場で行われ、
1着から3着に入線した馬の母父馬は・・・
1着馬 母父アカテナンゴ(欧州血統)
2着馬 母父サドラーズウェルズ(欧州血統)
3着馬 母父モンズン(欧州血統)
このように、母父に米国型のスピード血統を持つ馬は
1頭も馬券に絡めませんでした。
ちなみに、16番人気で4着に好走したディバインフォースは
重い馬場での距離延長に非常に強いワークフォース産駒。
ワークフォースは父が欧州型キングマンボ系で
母父が欧州型サドラーズウェルズという配合の種牡馬。
今開催の京都芝は、今のところ「重めの馬場」。
今週の週末は良く晴れるようですが、
週中は雨の予報が出ております・・・
先週までのような馬場の重さですとコントレイルの三冠達成は、
血統的にはかなり厳しいと申せましょう・・・
JRA京都の造園課の皆さん。
木曜日に雨が止んだら、職員総出で馬場にローラーを掛け
硬くて速い馬場を造って下さいませ(*_ _)
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