中山芝コースは、開催最終日の重馬場で、
非常に上り時計が掛かる欧州指向の馬場となりました。
こういう馬場では、凱旋門賞にゆかりのある
血統を持っている事が大きな強みとなって参ります。
皐月賞2023の大反省(*_ _)
レース結果
時計とラップ
快速逃げ馬のグランレイが
やっぱりハイペースを演出。
案の定、前後半の1000mタイム差が
3秒以上もある「超消耗戦」となりました。
勝ち時計:2分00秒6
前半3F:35秒1
前半1000m:58秒5
後半3F:37秒2
後半1000m62秒1
上り3F最速タイム:35秒5
好走馬の血統
1着:1番ソールオリエンス(2人気)
父:キタサンブラック(Tサンデー系)
母父:モチベーター(欧サドラーズ系)
祖母父:クエストフォーフェイム(欧ブラッシンググルーム系)
【全頭診断書の評価】
父はパワータイプのキタサンブラック。
母父はタイトルホルダーと同じモチベーター(欧サドラーズ系)
スパイス血統のナスルーラ系を2本持っており
雨馬場ウエルカムの配合馬でございますな。
不安材料は、キャリア2戦と言う経験不足と
小頭数しか経験がないという点でございましょう。
先週の桜花賞でも、2人気のライトクオンタムが、
初めての多頭数競馬で内枠に入って揉まれ、
道中はずっと暴れ馬状態となって惨敗致しておりました。
あとは、牝系が早熟型ではなく、ディープ産駒の半兄が
重賞を勝てたのは4歳の秋と、むしろ晩成の家系で、
あまり人気するようなら、敬遠したくなる存在でございます。
血統評価:B
前走評価:B
重賞実績:B
反省(*_ _)
血統構成と、当日の馬場を考慮すれば
重い印を回すべきところでしたが・・・
小頭数の経験しかないキャリア2戦馬が
最内枠に入ってしまった事と、非早熟家系である事に加え、
皐月賞に縁のない社台ファーム生産馬である事を理由に
無印扱いとしてしまいました(*_ _)
レースでは、後方で外に出すタイミングを計って
揉まれないように馬込みに入れなかった横山武殿の
判断が最大の勝因であったと思われます。
2着:×14番タスティエーラ(5人気)
父:サトノクラウン(欧ノーザンダンサー系)
母父:マンハッタンカフェ(Tサンデー系)
祖母父:フレンチデピュティ(米ヴァイスリージェント系)
【全頭診断書の評価】
晩成血統の象徴とも言えるカンパニーを出した牝系出身馬。
皐月賞は完成の早い馬が強いレースで、ちょっとイメージが違いますな。
父が欧州型ノーザンダンサー系というのも
皐月賞で決して有利に働く血統では無く、
少し推し材料に欠けると言うのが正直なところ。
血統評価:D
前走評価:B
重賞実績:B
3着:×7番ファントムシーフ(1人気)
父:ハービンジャー(欧デインヒル系/ダンチヒ系)
母父:メダグリアドーロ(米サドラーズ系)
祖母父:デインヒル(欧ダンチヒ系)
【全頭診断書の評価】
祖母はアイルランドの2000mG1勝ち馬で、
牝系ファミリーは、欧米のG1活躍馬がずらりと並ぶ名牝系。
ただ、サンデー系の血を一滴も持っておらず、
スローペースでしか勝てていない事と、
3勝全てが馬場傾向に恵まれた結果である事が
不安材料と申せましょう。
血統評価:D
前走評価:B
重賞実績:B
皐月賞出走馬「ダービーで危険なのは?」
皐月賞で5着以内だった馬には、
ダービーへの優先出走権が与えられる訳ですが・・・
今年の場合、皐月賞が「持久力」と言う
特殊な適性(非主流適性)を強く求められる
ハイペース+重馬場でのレースであった事から、
主流条件の適性(直線のトップスピード)を
強く求められる「良馬場」のダービーとは
真逆の方向性の適性を求められる事となります。
今年のダービーがどういう馬場になるかは
全く想定できませんが、ここでは良馬場の
高速馬場となった場合を想定してお話を
進めて参りとうございます。
今年の皐月賞5着以内馬の血統構成には、
ある共通点がございます。
それは・・・
母系に「サドラーズウエルズの血」を持つ馬が
5頭の内4頭を占めているという事でございます。
拙者はもとより、血統予想家の亀谷師も
毎年ダービーの予想の折にお話しておりますので
ご存知の方も多い事かと存じますが・・・
ダービーでは「サドラーズウエルズの血」が
非常に邪魔な存在となります。
過去10年のダービーで、
サドラーズウエルズの血を母系に持つ馬が
馬券に絡んだのは2頭だけでございますな。
↓↓↓
2016年 1人気3着
ディーマジェスティ(祖母父サドラーズ系)
2013年 3人気2着
エピファネイア(祖母父サドラーズ系)
ちなみに・・・
父か母父がサドラーズ系だった馬の場合
1頭も馬券になっておらず、一昨年も皐月賞2着馬の
タイトルホルダーがダービーでは6着に敗れております。
ダービーで最も危険な馬
・ソールオリエンス
父のキタサンブラックは、パワー型種牡馬の
ブラックタイド産駒で、ダービーでは14着に惨敗。
母父にはタイトルホルダーと同じ
モチベーター(サドラーズ系)を持っております。
祖母父も凱旋門賞馬レインボウクエスト産駒で、
今年の皐月賞には最適の血統構成でございました。
戦歴的に、3戦3勝の皐月賞馬ですから
ダービーでも上位人気に支持されると思われますが・・・
G3京成杯優勝もレースの上りが35秒4を要する
欧州的なパワーが必要な馬場でのもので、
良馬場のダービーとは求められる能力の方向性が真逆。
ダービーよりも、秋の凱旋門賞で
大きく期待したい存在だと考えております。
皐月賞3着のファントムシーフと、
5着のショウナンバシットも
母父サドラーズ系に該当致します。
4着のメタルスピードは、祖母の配合が
「キングズベスト×サドラーズウェルズ」で
これは英国ダービーと凱旋門賞を勝った
ワークフォース(キングマンボ系種牡馬)
と同じ配合でございますな。
という事で、今年のダービーが
パンパンの良馬場で行われた場合には
皐月賞の掲示板に載った5頭中4頭は
危険な存在となりそうでございますな。
では、皐月賞凡走組から、
ダービーで巻き返しを期待出来そうな馬は・・・?
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皐月賞⇒ダービーの注目馬
ダービー馬と、高速馬場の東京で行われた
3歳G1NHKマイル2着馬が出ている
牝系ファミリーの出身馬。
皐月賞では、重すぎる馬場を苦にして
自分の競馬が出来ず終いだったこの馬の
巻き返しに期待しております。
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