今週土曜日の重賞は2鞍。
中山で開催されるのは、3歳牝馬限定の重賞
「G3フラワーカップ」
舞台は中山芝1800m内回りコース。
コース巧者が君臨しやすい
「非根幹距離」の重賞で、血統による適性が
大きく問われる舞台でございます。
現段階での出走登録馬14頭について、
血統、牝系ファミリー実績、レースの好走傾向
といったファクターを通じて、好走する可能性の
高い馬を探して参りましょう。
フラワーカップ予想・馬券検討の
ご参考になりましたら、光栄の至りに存じまする。
レースの傾向
まずは「温故知新」という事で、
フラワーカップの過去を振り返って、
3着以内に好走した馬に見られる共通点を
探って参りましょう。
距離
芝1800m以上の距離での勝利実績
特に「初勝利が芝1800mだった馬」
該当馬 印は牝系一族の中山適性
・アイリスフィール(初勝利1800m)△
・エールヴォア×
・エアジーン(初勝利1800m)◎
・エフティイーリス△
・コントラチェック◎
半姉に当レースと中山牝馬S勝ちのバウンスシャッセ。
一族の中山1800m複勝率は100%
・シャドゥディーヴァ◎
一族に中山1800m経験馬なし。
中山マイル・2000mは適性高い。
非根幹距離1400mへの適性も高い一族。
・フラル×
近親にキズナ。
・マルーンベルズ(初勝利1800m)○
中山適性は高い一族ながら、マイルと
2000mに良績が集中する「根幹距離タイプ」
・メイショウハナグシ×
近親にメイショウマンボ。
・ルタンブル×
近親にスワーブリチャード。
1800m適性は高いものの中山を苦手とする一族
・レオンドーロ◎
2000mしか走らない一族で1800mは苦手距離。
前走で2000m以上のレースに出走
該当馬 印は牝系の「距離短縮適性評価」
・エールヴォア△
・シャドゥディーヴァ△
・メイショウハナグシ△
・ルタンブル○
・レオンドーロ△
牡馬混合戦実績
500万下クラス以上のレースで
牡馬に混じって3着以内を確保した馬は、
過去5年で複勝率47% 複回値160円
該当馬
・エールヴォア
・シャドウディーヴァ
・ミモザイエロー
血統
中山1800mのコースガイドに書いた
血統傾向が、このレースにも活きておりますな。
欧州型ノーザンダンサー系の父を持つ馬が
穴をあける傾向の有るレース。
また、母系に欧州型ノーザンダンサー系の
血を持つ馬も人気以上に走る傾向がございます。
今年の該当馬は7頭。
・アイリスフィール
・エアジーン
・コントラチェック
・シャドウディーヴァ
・ジョディー
・ミモザイエロー
・メイショウハナグシ
種牡馬
種牡馬別集計(出走予定馬のみ対象)
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 15- 9- 8-46/78 | 19.2% | 30.8% | 41.0% | 141 | 93 |
ハービンジャー | 3- 0-10-28/41 | 7.3% | 7.3% | 31.7% | 31 | 112 |
ヴィクトワールピサ | 6- 3- 1-28/38 | 15.8% | 23.7% | 26.3% | 204 | 64 |
ハーツクライ | 3- 4- 2-31/40 | 7.5% | 17.5% | 22.5% | 38 | 47 |
ルーラーシップ | 2- 3- 1-23/29 | 6.9% | 17.2% | 20.7% | 42 | 38 |
ワークフォース | 0- 3- 1- 6/10 | 0.0% | 30.0% | 40.0% | 0 | 53 |
ダイワメジャー | 1- 1- 1-14/17 | 5.9% | 11.8% | 17.6% | 135 | 87 |
オルフェーヴル | 1- 1- 0-15/17 | 5.9% | 11.8% | 11.8% | 41 | 23 |
エイシンフラッシュ | 1- 0- 1-13/15 | 6.7% | 6.7% | 13.3% | 12 | 126 |
ブラックタイド | 1- 0- 1-11/13 | 7.7% | 7.7% | 15.4% | 31 | 26 |
スクリーンヒーロー | 1- 0- 0- 9/10 | 10.0% | 10.0% | 10.0% | 134 | 34 |
集計期間:2016. 1. 9 ~ 2019. 3. 9
限定条件:牝馬のみ 3着以内シェア順
現段階の特注馬
非常に面白そうなのが
・エアジーン
父が欧州型ダンチヒ系のハービンジャー。
ダンチヒ系は起伏の激しいタフなコースに強く、
昨年の有馬記念馬ブラストワンピースもハービンジャー産駒。
牝系ファミリーが優秀で、大魔神佐々木殿に
大量のG1タイトルをもたらした名繁殖牝馬
ハルーワスイートは本馬の叔母様でございます。
つまり、従兄弟にシュヴァルグラン・ヴィブロス
ヴィルシーナが居る上流階級のお嬢様でございますな。
このレースの好走傾向「初勝利が1800m」
にも該当し、一族の当コースへの適性は・・・
コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
中山・芝1800 | 2- 3- 1- 5/11 | 18.2% | 45.5% | 54.5% |
集計期間:2010. 9.26 ~ 2019. 3.10
このように非常に高く、前走と同距離ローテ、
並びに前走同コースというローテも
前走距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
同距離 | 27- 27- 14- 67/135 | 20.0% | 40.0% | 50.4% |
前走コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
同コース | 8- 9- 7-21/45 | 17.8% | 37.8% | 53.3% |
ご覧の通り非常に優秀でございますな。
前走の敗戦は5ケ月ぶりの競馬で、
情状酌量の余地はございましょう。
牝系のスケールを考えれば、
netkeiba.comの予想人気11番人気は
あまりにも過小評価と申せましょう。
もう1頭は、2番人気予想でございますが、
バウンスシャッセの半妹
・コントラチェック
ルメール殿の騎乗停止で、丸山元気殿に乗り替わり。
これで多少なりとも人気が落ちてくれますれば何より。
以上、フラワーカップの重賞レポートでございました。
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