さて、安田記念レポートの最終稿でございまする。
本日は、血統傾向と前走傾向についてのお話を。
コース攻略ガイド(ココをクリック)にも書きましたが、
東京1600mはディープ産駒が他を圧倒する成績。
しかし、こと安田記念に関しては・・・
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ディープインパクト | 2- 1- 2-27/32 | 6.3% | 9.4% | 15.6% |
集計期間:2009. 6. 7 ~ 2018. 6. 3
ご覧の通り非常に振るわぬ成績でございますな。
その原因は、安田記念は
「母父馬を選ぶレース」であるという事で、
欧州型ノーザンダンサー系を母父に持つ馬の不振でありましょう。
↓↓↓
種牡馬:ディープインパクト 母父馬系統別集計
チェック母父馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
欧州ノーザンダンサー系 | 0- 0- 2-10/12 | 0.0% | 0.0% | 16.7% |
集計期間:2011. 6. 5 ~ 2018. 6. 3
東京芝1600mは、通常ならばスローペースからの
直線切れ味勝負というラップパターンでございますが、
安田記念は1400m戦に近いラップパターンで、
前半が後半よりも速い「前傾ラップ」になりやすいレース。
前走で普通のペースのマイル戦や、中距離を使われてきた馬にとっては、
まるで「極端な距離短縮ローテ」のような「ラップパターンの急激な変化」
を経験する事になりますな。
これに適応するには、やはり遺伝子レベルで
「前半からガーッ!!っと行く」ラップパターンに
対応出来る馬か、前走が1400m戦であった馬か。
という事になりましょう。
つまり欧州型のノーザンダンサーの血は
そういった急激なラップ変化にはそぐわず、
むしろ前走よりも、さらにゆったりとしたペースに
変わるような距離延長ローテの方が得意な血。
実際に、近2年の安田記念では、
前走1400mを使われた伏兵馬が連勝。
今年もアエロリットの存在と、
先行型の人気馬ダノンプレミアムを
マークする位置で競馬を進めたい馬達が
スローペースを創り出す可能性は極少。
ならば、前走でマイル以上を使われていた
「ディープインパクト×母父欧州型」
という馬の評価は、大きく下げて然るべき。
特に「前半ドスロー×直線ドッカンターボ型」
という普通にありがちなラップパターンだった
マイラーズカップ組については「マユツバもの」
そして、安田記念で馬券になるディープ産駒の
もう一つの特徴は、「叩き上げタイプの古馬」
つまり、3歳春のクラシック戦線には乗れず、
古馬混合戦の条件戦を勝ち上がってG1の舞台に
たどり着いた「遅咲き」であるという事。
間違っても、2歳や3歳春の時点で
G1など勝っておってはいけません。
という事でございましょうな。
今年の出走馬でディープインパクト産駒は・・・
①ケイアイノーテック(母父:米国型ミスプロ系)
・3歳G1NHKマイルカップ優勝馬
・前走マイラーズカップ1600m(ドスロー)
④サングレーザー(母父:米国型ヴァイスリージェント系)
・叩き上げタイプの古馬
・前走大阪杯2000m(スロー)
⑪エントシャイデン(母父:サクラバクシンオー)
・叩き上げズッコケ中・・・
配合的には面白いんですけどね~
・前走京王杯1400m(ミドル)
⑮ダノンプレミアム(母父:欧州型ロベルト系)
・最優秀2歳牡馬・・・
・前走マイラーズカップ1600m(ドスロー)
人気馬なので公の場で「消し宣言」は出来ませんが、
ダノンプレミアムが常識レベルの馬なら消えましょうなぁ。
結局、今年のディープ産駒の有力馬は
サングレーザーのみ。となりましょうか。
前走が2000mという事で、
決して楽な競馬ではないと思いますが、
血統的にもこなせる可能性は高く、
1400m重賞の勝ち馬でもありますれば、
回収期待値の高い1頭と考えておりまする。
その他の馬の血統評価+ラップ指数による
取捨については、レース当日公開のEZ☆WIN予想で。
当日の13時頃公開予定となっておりますれば、
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