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前回レポートの続きでございまする。
宝塚記念に出走を予定している各馬の血統&レース適性を診断して参ります。
今回は3人気予想のクロノジェネシスから始めさせて頂きまする。
出走表はnetkeiba.comさまより無断引用(*_ _)
お父さんは欧州の凱旋門賞馬「バゴ(ブラッシンググルーム系)」
バゴの父ナシュワンは、ディープインパクトのお母さんウインドインハーヘアのイトコにあたりますな。
また、祖母のクーデジェニーは、種牡馬マキャベリアンの全妹。
つまりバゴは、非常に質の高い牝系出身の種牡馬と言う事でございます。
バゴの悲劇は、買い手が社台ファームではなかったこと。
もし社台系の種牡馬となっておれば、もっと産駒成績が優秀であったことでございましょうなぁ。
ブラッシンググルームの血は、タフな展開・タフな馬場に非常に強い血。
クロノジェネシス自身も重い馬場が大変お好みのご様子。
netkeiba.comさんの出しておられる馬場指数を参考に致しますと・・・
馬場指数が正数(1以上)の重い馬場では3戦3勝。
特に京都記念の馬場指数は「37」という滅茶苦茶重い馬場で、ジャパンカップ2着馬のカレンブーケドールを子供扱いにして、上り最速のオマケ付きで圧勝しておりますな。
秋華賞も馬場指数「4」という少し重めの馬場で優勝しております。
しかしながら、逆に馬場指数がマイナス数値になる「軽い馬場・高速馬場」では非常に取りこぼしが多くなりますな。
半姉のノームコアがレコードタイムでG1を勝っているように、母父が高速馬場適性の高いクロフネですが、妹のクロノジェネシスの方は、馬場適性に関してはお父さんのバゴに似たようでございます。
距離適性に関して申しますと・・・
お母さんのクロノロジストは、フサイチエアデール(桜花賞2着・エリザベス2着×2回)を出したラスティックベルの牝系出身でございますな。
お祖母ちゃんのインディスユニゾンは、そのフサイチエアデールの全妹。
父バゴは、2000mに最も適性の有る種牡馬であることを考えますと、クロノジェネシスの2200m適性は大叔母さんフサイチエアデール譲りなのやも知れませぬなぁ。
2000m以上の重賞におけるラップ的な面を見てみますと・・・
京都記念(1着)がRP指数「51.1」
秋華賞(1着)がRP指数「48.3」
京都記念と同じコースで行われるエリザベス(5着)はRP指数「57.8」
前走のG1大阪杯(2着)はRP指数「55.5」
このように、RP指数の数値が小さいレースでパフォーマンスを上げる傾向が見受けられます。
以上のことから、クロノジェネシスの好みは
重めの馬場とタイトなレース展開。
と言う事でよろしいのではないかと考えまする。
しかるに・・・
前走のG1大阪杯2着は、馬場指数「マイナス10」の軽い馬場で、RP指数が「55.5」と言う瞬発戦寄りの展開でございました。
これは勝ったラッキーライラックにとっては「お好み」の展開で、クロノジェネシスにとっては苦手が2つ重なった条件であったという事でございます。
そして2頭の着差は「タイム差無し」でございました。
このことは、クロノジェネシスの本格化を物語っておりましょう。
父に本格的な欧州血統を持つと、どうしても成長曲線が緩やかなものになりがちで、クロノジェネシスが2歳から活躍できたのは、母父に米国型のクロフネを持ち、祖母の父にサンデーサイレンスの血を持っていた為と思われます。
しかし、父に適性が似ている事を考えますと、やはり成長のピークは古馬になってから。
週末は傘マークが並ぶ天気予報の阪神競馬場。
そしてタフな展開がお約束のような宝塚記念。
今度はクロノジェネシスの「お好み」が2つ重なる可能性も十分。
条件好転と、完成期を迎えておる事を考えますれば、当然ながらここは逆転劇に期待でございましょう。
父のハービンジャーは欧州型ダンチヒ系の種牡馬で、産駒はタフな馬場に強い傾向がございますな。
お母さんは、当レースで良く馬券に絡むキングカメハメハの産駒。
ただ、おばあちゃんのツルマルグラマーがスピードタイプの牝系で、本来距離延長を好むハービンジャー産駒らしさがなく「距離短縮」を好むところがございますな。
ラップ的な側面からは、RP指数「50以下」のタフな流れのレースで好走する傾向が強く出ており、宝塚記念のレース質には非常にマッチしております。
が・・・
今回は距離延長ローテでございます・・・
もうそろそろ距離延長に慣れてもええんちゃうの?
とか思ってしまいますが、どうでしょうなぁ
もともと、ダンチヒの影響を受けた競走馬らしく、好走と凡走を交互に繰り返す「カスタネットホース」であり、過去の成績一覧をご覧いただければきっと、
「あ、ホンマやわ」
と、うなづいて頂けましょう。
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デビューから3連勝は、まぁ相手が弱かったのでしょう。
ダービーから後は、目黒記念で少し音痴になっておりますが、それ以外はメトロノームか?くらい正確にリズムよく好走と凡走を繰り返しております。
その目黒記念で音痴になったのは「距離延長」が原因ではないかと。
短縮で好走し、延長で凡走する見事なまでの延長嫌い。
まともに走れば必ず勝つ!
と言う徹底した「ピンかパーぶり」も凄い事でございますなぁ。
本来のリズムであれば、今回は勝つ順番のはず。
タフな馬場とタフな展開を得意とすることからも、好走して然るべき適性の持ち主。
また、5F以上にわたるロングスパート戦にも十分すぎる実績がございます。
今回が距離短縮なら、迷いなく本命視出来たのですが、延長ですから・・・
か、買いにくいですなぁ( ̄▽ ̄;
しかし、押さえの「単勝」か「馬単1着固定」は必要でございましょう。
宝塚記念と相性最悪のディープ産駒の牡馬ですな。
凱旋門賞血統を持ち合わせず、消して良さそうな血統ですが・・・
引っかかるのは、メジロライアンが宝塚記念馬で、曾祖母のメジロラモーヌが2200mのG1エリザベスの勝ち馬であること。
そこだけ。でございますな。
ラップ的な見地では、ロングスパート戦の好走歴はなく、ラスト3Fから4Fで加速が始まるレースに好走実績が偏っているあたり、やはりディープの仔やなぁ。
というイメージでございます。2桁人気なら少し押さえたいスケベ心が頭をもたげて参りますが、5人気ではちょっと・・・的な。
過去10年の宝塚記念で唯一馬券に絡んだディープ産駒の牡馬ダノンバラードは、前走の鳴尾記念でラスト6F(1200m)ものロングスパート戦を経験し、そこで3着を確保しておりました。
また、曾祖母の父がフランスダービー馬のエルバジェであったことも、血の加点材料でございましたな。
お父さんは、母方に凱旋門血統のトニービンを持つキングカメハメハ産駒ルーラーシップ。
お母さんはディープ産駒で、祖母は英国ダービー馬ドクターデヴィアス産駒。
曾祖母は欧州型ダンチヒ系と言う配合で、母父ディープを除くと欧州血統の集合体でございますな。
ただ、キングカメハメハ、エアグルーヴ、ディープインパクトの組合せは、本質的には東京2400mに適性が高い配合ですな。
昨年の宝塚記念2着はキセキと川田殿のコンビによる「いつでもどこでもロングスパート戦」という独特なラップの刻み方が生み出した強さでございましょう。
もちろん、馬自身が充実期にあったが故の強さでもあったのだと思います。
今回も鞍上は引き続きレジェンド武豊殿。
レジェンドの宝塚記念過去10年の成績は7度の騎乗機会で3着が1度。
決して適性が高い訳ではございませんな。
前年の2着馬でございますれば、完全無視もどうかとは思いますが・・・
「これが今年の穴軸ですわ!」
と胸を張る気には、ちょっとなれませぬなぁ。
さて、本日も気が付けば時間となりました。
この続きは次回の「穴馬候補編」にて、つらつらと綴って参りまする。
それではまたのお立ち寄りを(*_ _)
# 宝塚記念
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