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先週のG1NHKマイルに
続き、今週は古馬牝馬♀の
マイル女王決定戦
「G1ヴィクトリアマイル」
が開催されまする。
NHKマイル同様、非常に
波乱傾向の強いレースで、
馬場状態次第で求められる
適性が真逆になるレース。
その辺りを含め、今年の
穴馬候補を探って参りまする。
今年はアーモンドアイが参戦。
ネット競馬の予想人気は
当然ながら単勝1倍台。
堅い。と思い思考停止するのか
疑念を持って穴馬を探るのか?
穴屋の拙者は当然「後者」
でございまする。
その辺りの理由については
後程、詳細に語らせて頂く
と致しまして、まずは・・・
このレースに限らずですが、
馬場状態と血統には密接な
関係性がございまする。
近年は、馬場の高速化が
著しく進み、古馬のG1では
1分31秒台の決着は普通で、
昨年は1分30秒台という
超高速決着となりました。
そういうパンパンの良馬場の
超高速馬場になりますと、
米国型の血を濃くもっている
馬が俄然強くなりますな。
昨年の勝ち馬ノームコアは
父も母父もノーザンダンサー系
のスプリント血統という配合。
父ハービンジャーは
ダンチヒ系で、母父は
米国型ノーザンダンサー系
クロフネでございました。
祖母の父にサンデーの血を
持ってはおりますが、両親共に
ノーザンダンサー系と言うのは
近代のマイルG1では珍しい
配合パターンでございますな。
クロフネの血を持つ牝馬は
アエロリットに象徴されるように
高速馬場やタイトな流れに非常に
強く、東京マイルの高速馬場なら
「該当馬は全部買う!」
位の勢いでよろしいかと存じまする。
昨年の2着馬プリモシーン
父はディープインパクト。
母は豪州のG1馬でダンチヒ系。
祖母の父は、イギリスの
千直G1と1200G1を勝った
ストラビンスキー(ヌレイエフ系)
この馬もやはり母系は
短距離血統のノーザンダンサー系。
3着のクロコスミアは
父がステイゴールド。
母父は米国型APインディ系。
祖母の父は、ナスルーラ系の
スプリント血統レッドゴッド系
で、ディープインパクトの母
ウインドインハーヘアの近親。
17年と18年は稍重開催で、
3着以内は、昨年とは真逆の
適性を持つ欧州型血統を父か
母父に持つ馬の独占状態で
ございました。
その前年の16年は良馬場で、
当時としては高速決着。
勝ち馬ストレイトガールは
父がスピード型のサンデー系
種牡馬フジキセキ。
母父は米国型ヘイロー系の
タイキシャトルで、ヘイローの
3×4クロスを保持しており、
これはマイル以下に高い適性を
示すクロスでございますな。
祖母の父はダンチヒ系の
デインヒル。
デインヒルは、自身もスプリントG1
を勝っており、豪州のリーディングサイアー。
このストレイトガールは
3年連続で馬券になっており
15年・16年を連覇。
しかしマイル重賞実績は
ヴィクトリアマイルのみで、
他は全て1200m戦の実績馬。
良馬場の高速馬場では
スプリント適性が問われる
傾向が非常に強いコース。
特に、流れが速くなりやすい
G1ではヴィクトリアマイル
に限らず、NHKマイルでも
安田記念でも同じ傾向が見受
けられますな。
父か母父・祖母父に
①米国型血統を持つ馬。
特にノーザンダンサー系
②ダンチヒ系の血を持つ馬。
③その他スプリント血統を持つ馬。
馬場が重くなると、
スピード能力だけではゴール
まで持たず、見た目には直線
で伸びあぐねてもがいている
状態になりますな。
そこで重要になるのが、欧州
の重い芝馬場で育まれてきた
欧州型血統でございます。
父がサンデー系の場合は、
ステイゴールド等の欧州実績
の有る種牡馬を父に持つか、
サドラーズウェルズ系や、
その全兄弟フェアリーキング系
またはニジンスキー系といった
欧州型ノーザンダンサー系の
血を持つディープ産駒。
他には・・・
凱旋門賞にゆかりの深い血、
・グレイソヴリン系
・ネヴァーベンド系
を持つ馬が走りやすくなります。
今年は土曜日が雨予報。
日曜は天気は回復する
見込のようですが、傾向が
ハッキリと出る稍重馬場が
望ましい所でございますなぁ。
ローテ | 馬場状態 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
距離短縮 | 芝・ 良 | 4- 3- 5-47/59 | 6.8% | 11.9% | 20.3% |
芝・稍重 | 0- 1- 0- 8/ 9 | 0.0% | 11.1% | 11.1% | |
距離延長 | 芝・ 良 | 2- 2- 2-43/49 | 4.1% | 8.2% | 12.2% |
芝・稍重 | 0- 0- 0- 6/ 6 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | |
同距離 | 芝・ 良 | 2- 3- 1-29/35 | 5.7% | 14.3% | 17.1% |
芝・稍重 | 2- 1- 2-15/20 | 10.0% | 15.0% | 25.0% |
上の表は、前走距離と
今回距離の比較をして、
前走より距離が短くなるのが
「距離短縮」
前走より距離が延びるのが
「距離延長」
前走も1600mだった場合は
「同距離」
となります。
良馬場の場合は、若干
距離短縮ローテが有利で、
延長ローテはやや不利な
ローテと考えられます。
一方、稍重馬場なら圧倒的に
同距離が有利となりますな。
良馬場の場合は、距離ローテ
に関係なく以下のような傾向
となっておりまする。
父(種牡馬)
・ディープインパクト
・Pサンデー系種牡馬
・クロフネ
・Tサンデー系種牡馬
と言った所でございますが、
母父が非常に限定的。
母父馬系統
・ヴァイスリージェント系(米)
・ミスプロ系(米)
・ダンチヒ系(欧米不問)
・APインディ系(米)
・インリアリティ系(米)
・カロ系(グレイソヴリン系)
・サンデーサイレンス(米)
米国型かスプリント血統を
母父に持つ事が非常に重要。
サンデーサイレンスは
米国のダートG1を7勝した
立派な米国型血統で父は
米国型ヘイローでございます。
ダンチヒ・インリアリティ系
カロ系はスプリント血統。
また、ヴァイスリージェント
APインディ系もダートの
短距離に非常に適性が高い血。
特にヴァイスリージェント系
は芝の短距離適性も高い血で
ございますな。
(クロフネもこの系統)
雨馬場の場合は軽い
スプリント的なスピードだけ
では体力が持たず、どうして
も母系に欧州血統を必要と致
します。
父の傾向
父系も中距離以上のG1で
活躍するサンデー系種牡馬
に偏っており、唯一の例外は
雨馬場+短縮で馬券になった
デンコウアンジュが欧州型
ノーザンダンサー系種牡馬の
メイショウサムソン産駒で
ございました。
母系の傾向
母父か祖母の父に欧州型の
血を持つ馬以外は馬券にな
っておりませぬな。
・フェアリーキング系
(サドラーズウェルズ系)
・グレイソヴリン系
(ゼダーンを経由する血)
・凱旋門賞血統
また、稍重馬場+同距離の
前走レースは全て阪神牝馬S
でございまする。
当日の馬場状態が全く
予想できないため、馬場に
よって分割しておきまする。
なお、予想人気6人気以下
に限定しておきまする。
なお、余談ながら・・・
2012年以降の
ヴィクトリアマイルで優勝
した馬8頭は、連覇した馬を
除けば、すべてここがG1
初制覇でございました。
クロフネ産駒で
母父がサンデーサイレンス
東京マイル重賞は2戦して
2着2回と好相性の舞台。
G1でも惜しい競馬を
してきた馬が、所を得て
G1初制覇。と言うイメージに
最も近い存在。
・ビーチサンバ
ローズS2着以降は馬券に
絡んでおりませぬが・・・
3走前の秋華賞は距離延長で、
雨馬場の超差し馬場を2角で
先頭に立つ苦しい競馬。
2走前の京都牝馬Sも雨馬場。
さらに超前有利馬場で4角で
後方3番手という位置取り。
展開も、前にいた2桁人気馬
2頭が3着・4着に残る展開。
そして前走の阪神牝馬Sは
延長ローテであった上に、
外差し馬場で内枠を引き
外の馬に軍配が上がり4着
に惜敗でございました。
今回は同距離ローテ。
良馬場であれば、枠順や
展開に不利が無ければ
普通に勝ち負け致しましょう。
もう1頭面白い馬が
エントリーしておりますな。
恐らく2桁人気。
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可能性は薄いと思いますが
土曜日の雨予報が日曜に
ずれ込んだり、意外な雨量を
もたらして、雨馬場開催に
なるようであれば・・・
・ディメンシオン
ディープ産駒で、母父が
欧州型ノーザンダンサー系の
サドラーズウェルズ系。
さらに祖母の父が、雨馬場
に非常に適性が高い欧州血統
ネヴァーベンド系。
前走の阪神牝馬Sでは、
延長ローテにもめげず3着
に激走しております。
タフな馬場になると
レース後半のバテ度が上り
重厚な母系を持つ事が強み
となって、浮上する余地は
十分にありそうでございますな。
圧倒的な強さを誇る
アーモンドアイが負けたのは
高速馬場の短距離戦となった
新馬戦と、安田記念。
そして、スタミナ量を
問われるレースとなった
有馬記念でございますな。
有馬記念は、
やはりスタミナ的に仕方ない
結果でございましょう。
安田記念はスタートで
大きな不利があり、参考外
とすべきかも知れませぬが、
ジャパンカップや天皇賞秋で
見せた、あの圧倒的なまでの
パフォーマンスを考えると、
東京マイルG1への適性に
一抹の不安も出て参るので
ございます。
そもそもが、
ロードカナロア産駒は
東京マイル重賞では決して
強くないのでございます。
NHKマイルで連対した
ケイデンスコールも、
その後に東京新聞杯で
12着に大敗。
サウジアラビアで2着
だったステルヴィオも
安田記念では8着に敗退。
つまり、若いうちは
好走するものの、古馬に
なってからは凡走する。
と言うのが、ロードカナロア
産駒の特性とも見受けられ
るのでございます。
言い換えると、加齢とともに
母方の特性をより色濃く
反映するのではないかと。
アーモンドアイの場合は
母フサイチパンドラの適性に
近づいて行くのではないかと。
フサイチパンドラの
マイル重賞戦績は、正に
目を覆わんばかり・・・
桜花賞14着
マイラーズカップ9着
ヴィクトリアマイル12着
フサイチパンドラの良績は
2000~2200mに集中。
体型的にも、父よりも
母の面影が強く出ており、
アーモンドアイ自身の
ベストバウトは天皇賞秋。
すでに、母の適性を
再現しておるのではないかと。
だとすれば、
東京マイルG1では、
スプリント適性を問われる
高速馬場よりも、中距離適性
が活きる雨馬場の方が
競馬がしやすい可能性も十分。
馬場が渋れば勝ち負け。
高速馬場なら・・・?
人気の一角となりそうな
サウンドキアラ。
ディープ産駒で、
母父に米国型ミスプロ系の
アグネスデジタル。
祖母の父は、
米国型ボールドルーラー系
シアトルスルーで、これは
大種牡馬APインディの父。
曾祖母の父も
ボールドルーラー系と言う
米国型の3段重ね。
高速馬場であれば、
切ってはならぬ配合では
ございますが・・・
引っ掛かるのは
左回りの戦績が4戦して
3着2回と着外2回という事。
右回りの7勝と比べると
明らかに苦手な印象ですな。
ちなみに・・・
母父アグネスデジタル産駒の
東京マイル実績は・・・
↓↓↓
【アグネスデジタル コース別集計】
コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
東京・芝1600 | 2- 0- 4-22/28 | 7.1% | 7.1% | 21.4% |
集計期間:2011.10.16 ~ 2019.11. 2
複勝率はそれなりですが、
クラスは未勝利戦が天井。
そして今回は、休み明け5戦目。
そろそろ疲労の蓄積が気になる
頃合いで長距離輸送。
さらに言い募りますと・・・
↓↓↓
【ヴィクトリアマイル 生産者別集計】
生産者 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
社台ファーム | 0- 0- 1-25/26 | 0.0% | 0.0% | 3.8% |
集計期間:2010. 5.16 ~ 2019. 5.12
社台ファーム生産馬の
ヴィクトリアマイル成績は
かくの如しでございます。
あまり人気するなら
蹴るのもアリかと。
もう1頭の人気馬は
ラヴズオンリーユー。
ラヴズオンリーユーの
牝系は、名牝ミエスク
(ヌレイエフ系)
の流れをくむ非常に優秀な
牝系。
ミエスク自身は欧米の
マイルG18勝を含むG1を
10勝した馬で、キングカ
メハメハの父キングマンボ
の母でございますな。
ちなみに、
ラヴズオンリーユーの母は
キングマンボの全妹。
全兄にはリアルスティール
と、ブロディガルサン。
母の従兄弟には仏ダービー
を制したディープ産駒の
スタディオブマン。
ラヴズオンリーユーの
血統は・・・
父ディープ
母父ストームキャット
祖母の父ミスプロ
偉大な種牡馬の直仔の
集約でございますな。
先週のNHKマイルCを
勝ったラウダシオンの血統も
父ディープ
母父ミスプロ系
祖母父ストームキャット系
という配合で、
非常に似通った配合。
ただ・・・
兄弟馬はマイル戦に
適性がほぼ無く、7戦して
2着が1度だけという戦績。
そして鞍上ミルコ殿・・・
↓↓↓
【ヴィクトリアマイル 騎手別集計】
騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
M.デム | 0- 0- 0- 5/ 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
集計期間:2010. 5.16 ~ 2019. 5.12
これはもしかすると
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# ヴィクトリアマイル 血統
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